シニアからの転職について実体験から記事作成中。キーワードはスキルとキャリアの棚卸し!

【シニア履歴書】60歳定年退職だからこそ書けるテンプレートがある

転職サイトから企業を探し履歴書を何回送っても面接までたどり着けない。世間では人手不足なのになぜなんだろう?心が折れますよね。そんな経験はありませんか?

実は私たちが考えていることと、企業側が考えていることが違うんです。私たちは現役時代に培ったスキルやキャリアを活かせる仕事がしたい。一方で企業側は最新のテクノロジーやコロナ禍で定着した非対面式営業にシニア層が着いていけるか?自社の企業風土に対応できるか?など疑問に思っていることがたくさんあります。

なぜなら人件費では5年後10年後の中長期的なことを考えると、若い人を採用した方が良いのではないか?ベンチャー企業など若さあふれることをアピールしている企業では根強い考えがあります。

私も今年60歳になり転職活動をした当初、15社応募し15社断られた苦い経験があります。転職サイトの企業には年齢制限ははっきり明記されていない企業が多く、自身のスキルやキャリアを活かせる企業を選択して応募していました。どうやらそれが原因だったようです。

この記事ではシニアだからこそ書ける履歴書について実体験から説明します。シニア向け履歴書にしたところ6社応募し6社から内定を頂きました。考え方はごく当たり前のことばかりですが、ついつい熱が入り意外とできてないんです。是非参考にしてみてください。

目次

1、”年齢不問、若い方中心に活躍中”に惑わされない

(1)不採用ばかりの心が折れそうな毎日

採用決まらず悩む

募集要項を見ると”年齢制限”を明記している企業はごく一部で、代わりに”30-40代中心”とか”若さあふれる”などの表現が多く、私は可能性があるかもしれないと期待し15社に応募しましたが、結果は”厳選なる検討をしましたが、、、残念ですが”のようなものばかりで面接もしてもらえない結果ばかりで、正直、落ち込みました。給料、勤務地など待遇面を変えても、不採用の結果が続いた時にふと思ったことがありました。

(2)気が付いた2つのこと

応募する土俵が違うのか?

履歴書や職務経歴書の書き方が違うのか?

年齢の壁

転職者は年齢層も広く、人数も多いのに、定型通りの履歴書にスキルやキャリア、即戦力性をアピールしても、年齢の壁には勝てないことがわかりました。シニアにはシニアの応募の仕方があるのではないか?そんなことを考えるようになった結果以下の4つに変えました。

●スキルやキャリアの棚卸しをして先に職務経歴書を作成:自分を知る

●自己PRで直近の3年間を強調しそれ以前は補足程度:最新の自分を強調する

●志望動機作成のためには、企業を知る必要があります:相手を知る

●企業が求める人材像に向けた自己PR+志望動機を作成します:求める人材になる

私たちシニア層には若い層にはないスキルとキャリアがありますので、募集する企業に合わせ絞り込んだ人材像になることは意外と簡単なことです。

(3)募集企業の調査

調査項目は4つでホームページを見ればだいたい確認できます。”経営理念と行動指針”、”社員のインタビュー記事”、”中心事業と新規事業”、”会社沿革と会社情報”を調べた情報の中心に自分を置き、私がこの企業の採用責任者だったらどんな人材を求めるか?人材像を仮説します。

相手を調べて相手目線で仮説する

実は仮説が当たるかどうかよりも、絞り込んだ相手目線で採用したい人材像に自分を合わせた履歴書(自己PRと志望動機)を作成することが目的です。5社応募するなら5種類の履歴書(自己PRと志望動機)を作成します。

例えば私の場合は”営業職”ですが、広いスキルとキャリアではなく、細分化して”マーケティング、新規顧客、既存顧客、法人営業、個人営業”の中で企業に合わせた履歴書(自己PRと志望動機)を作成しました。

2、対象は自分ではなく企業目線

8業界(メーカー、商社、小売、金融、サービス・インフラ、マスコミ、ソフトウェア・通信、官公庁・公社・団体)から、私は”営業、販売、人材育成”のスキル、キャリアを中心に考え業界を絞り込みます。

採用者目線

メーカー、商社、小売、金融サービス・インフラ”の5種類に絞り込めます。更に業種を絞り込むとメーカー=大手中小製造業、商社=大手中小商社、小売=スーパー、デパート、サービス・インフラ=教育、人材、物流になり、小売業には興味がなく削除しました。

これらを更に以下の4つの業種に絞り込み、相手が求める人材像を仮説するために求人情報を見ました。

(1)教育、人材紹介での法人営業、個人営業
(2)中小企業商社での商品法人営業
(3)物流業界サービスでの法人営業
(4)物流運搬業界での個人営業

この中で事例として”(1)教育、人材紹介での法人営業、個人営業”はどのような状況だったでしょうか?求人内容から企業目線はどのようなものか?を仮説して履歴書と職務経歴書を提出した結果、翌週に面接が叶い内定を頂きました。その後はこの繰り返しで6社から内定を頂けました。

マネジメントも、新規事業の立ち上げも。営業経験を活かし、次のステージへ。
当社は外国人財の教育・研修・就労・管理を担うトータル企業。
自社で技能実習生監理団体・日本語研修センター・日本語学校を運営し、外国人に生活やビジネス慣習に関する教育も実施。
企業状況:ベンチャー企業
中心事業:日本語学校をしながら外国人人材を募集し企業へ紹介

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<自己PRと志望動機(事例)>
長く中国に在住し多くの企業で物販、サービス営業を経験し、どんな時でもお客様が主役で私はコンシェルジュなんだと経験できたことが私の一番の強みです。お客様が何に困っていて、それをどのように解決するか?を想定し訪問します。訪問後はお客様の課題をヒアリングし、解決策を修正しながら継続的に提案し、購入されるとどんな幸せなことを実現できるか?を提案してまいりました。特に2016年に重慶で設立した教育関係会社では、次世代を担う青少年たちを応援するために、自社の日本語学校と重慶市と四川省の大学と業務提携をして日本語教育を通じて日本へ人材を輩出してまいりました。ゼロからの立ち上げで年間50人程度の輩出まで業務を伸ばしてこれたのは、ベンチャー企業だからこそできる創意工夫が翌日に試せてからだと思います。60歳になり重慶の会社は中国人管理者に任せて日本へ帰国しましたが、気力、体力と国際感覚は50歳代で経験、創意工夫力とスキルは60歳代で、今後も海外からの人材のコンシェルジュとなり、日本市場へ人材輩出する仕事がしたいと思い御社を志望しました。(465文字)

3、自己PRと志望動機に一貫性を持たせる

自己PRの中で応募する企業に特化した部分だけをPickupし、自己PRの1項目に対して志望動機の1つを説明する程度で、志望する理由や背景が自己PRとなるように一貫性を持たせます。

志望動機の目安は200〜300文字程度、多くても400文字以内とし読みやすさに配慮して曖昧な表現は避けます。自分のスキルとキャリアを棚卸しした上で、転職先で実現したいこと、転職先に貢献できることなど、入社後の将来像と結びつけて書くと説得力ある内容になります。また語尾は”ます、です”か”だ、である”の2通りありますが、丁寧さを出すには”ます、です”にします。

4、直近の3-5年のスキルとキャリアが有効

応募者の私たちは過去のいろんなスキルやキャリアを企業にできるだけ多く具体的に知らせたい気持ちは理解できますが、企業側があてにするスキルやキャリアは直近の3年間、長くても5年間だと考えましょう。

直近の3-5年のスキルとキャリア

スキルの積み上げがキャリアであることは間違い無いのですが、日々変化するビジネス業界でシニア層に期待される期間が短いこともあり、過去のキャリアも直近の3-5年間以外は補足程度とされます。なんだか寂しい気もしますが私自身、2007年頃の精密機械の法人営業のやり方が今も通じるか?2013年頃の中国企業でのコンサルタント業が今も通じるか?といえば正直なところ自信がありません。

仮に今も通用する!と自信があっても企業側はそうは考えていないのですから、10年、20年前のスキルやキャリアを熱心に表現したところで焦点がぼけてしまいます。私たちが思っている以上に現在の企業は現実的でドライなんです。

5、過去の職歴とは違う業界に応募する

(1)異業種転職は”なぜ?”を明確にします

転職異業種

これまでの職歴と違う業界に応募する場合、なぜ応募しようと思ったのか?を相手に伝える必要があります。これまでの職歴やスキル、キャリアだけを書いたのでは、”なぜ?”が相手に伝わりません。採用担当者は”応募先を間違えた?”程度しか考えません。大切な項目は3つです。

(1)なぜ応募しようと思ったか?
(2)どのような思いで応募したか?
(3)応募して活躍できる根拠(活かせるスキル)は何か?

(2)転職者の約70%が異業種転職をする時代です

転職決定者の分析では、全転職者のうち約70%は異業種への転職をした結果が出ています。異業種への転職は決して珍しいことではなく、多くの人が異業種の仕事を探しているといえます。

総務省「労働力調査」によると、2010年から2019年まで転職者数は年々増加傾向にあります。2020年1月株式会社リクルートキャリアの「転職決定者分析」によると、異業種に転職する人が多いことが分かります。

引用元1:総務省「労働力調査(詳細集計)2019 年(令和元年)平均(速報)」

引用元2:2020 中途採用市場 中途採用においては「越境採用力」もカギに」

6、JIS規格の履歴書フォームにはワケがある

(1)履歴書は書籍の”目次、はじめの挨拶”です

学歴と職歴の部分は今までの経歴を漏れのないように記載します。しかしその次に同じような”学歴、職歴”があり、ほとんどの方は空白になります。更に”免許、資格”の欄は、ビジネスに関係する資格を持たない方にとっては非常に辛く、寂しい項目になります。

”特に記載する内容がないから”は私たちの考えです。企業側は本当に採用してほしいのか?意欲不足と受け取られます。実は、履歴書は書籍に例えると”目次や前書き、はじめの挨拶”の部分ですので、読み手が興味を持たれなければ本文へ読み進んでもらえません。本文にあたる部分が職務経歴書です。職務経歴書を見てもらった結果、面接にたどり着けます。

履歴書の空白部分のバランスを変えたり項目を多少変えるくらいの勇気と自信を持ちましょう。JIS規格の履歴書のフォームは空白部を少なくしても問題ありません。例えば職務上の免許、資格が運転免許証だけなら、二行程度あれば十分で、必要ないのなら削除して自己PR欄を広くとり、強くアピールすることも可能です。書けることが少なくて空白が目立ってしまうよりは欄を小さくして他にアピールすることを書いた方が効果的です。

(2)”免許、資格”欄を柔軟に対応します

”免許”は特になければ普通自動車免許や自動二輪免許とし、”資格”の部分を”特技”とか”スキル”に変えてアピールし読み手に興味を持ってもらいましょう。例えば、”Office(Word,Excel,PowerPoint)”ではなく、Officeを使ってどんな作業ができるか?を記載します。他に画像や動画の編集ソフトを使ってどんな作業ができるか?今何か資格を取るために勉強中であれば、その資格受験がいつ?取得できればどんなことができるか?など業務に関係することでアピールできることはなんでも記載します。

7、まとめ

シニアにはシニアの応募の仕方として、募集する企業に合わせ絞り込んだ人材像になることが大切です。

募集企業の調査を行う目的は、相手目線から見た採用したい人材像はどんな像なのか?を仮説した自己PRと志望動機を作成するためです

求人情報を見る前に自身のスキルやキャリアから業界→業種を絞り込み、その後求人情報から企業を見つけます。

履歴書で興味を引かないと職務経歴書、面接までたどり着けません。”特に記載する内容がないから空白でもしようがない”は私たちの考えです。企業側は本当に採用してほしいのか?意欲不足として受け取られます。

60歳定年退職履歴書テンプレートアイキャッチ画像

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