60歳定年退職後再雇用より転職を選び退職された方、どのように進めればよいか?どうすれば失敗しない転職ができるか?早く希望する仕事がみつかるか?転職活動への期待と不安も多い事でしょう。
私は帰国してまもなく3ヶ月間の期限で知り合いの会社で新規開拓の営業サポートをした後、自分のために転職活動を始めました。転職サイトを見ると多くの求人広告があり、転職先は意外と簡単に見つかると思っていました。
私たちには長年新規事業に取り組む際に”マーケティング”という手法を使ってきました。転職活動でも通用するのではないか?と思い実際にやってみました。この記事では、60歳定年退職者が転職活動へどのような戦略をたてて対応したか情報を共有致します。
1、60歳定年退職者が行う5つの事前準備
2、自身の棚卸しとマーケティング手法7つ
転職活動マーケティングの最終目的は、希望人材を採用したい企業に採用してもらう仕組みやルートを作ります
(1)転職できるまでの全体設計をします
(2)自己分析
(3)市場分析(60歳定年退職者需要の絞り込みのための情報収集)
(4)同世代の活動状況を調査します
(5)転職サイトの調査や研究
◯転職サイト全体
◯60歳定年退職者に強い転職サイト
◯転職サイトの有効的な活用方法
(6)行動計画を作り行動する
(7)効果検証と修正
3、転職マーケティングを始める
(1)転職できるまでの全体設計
何をやるにしても全体設計をせず目先のことに片っ端から手を付けていると、”迷子”になりそのうち心が折れてしまいます。例えばみんなYouTubeを見ているし始めやすそうだから初めてみる。ブログでアフィリエーター副業が流行っているから初めてみる。
できそうなことをやることは悪いことではありませんが、誰にも限られた時間があり、ついつい初めてしまうのも、熟考して絞り込んで始めるのも使用できる時間は平等に大切な時間です。
転職活動進路に例えると、
諸条件を例にすると、
進路+諸条件を組み合わすと数十種類になりますので、この全てを時間をかけてゆっくり試して最高の転職を目指すか?事前準備で絞り込んで対応をするか?の違いが全体設計であり以下実体験に基づいて説明します。
(2)自己分析
自身の棚卸しをするために職務経歴書に以下5項目を中心に書き出します。ここで気をつけたいことは、自分の希望ではなく、事実を思い出しながら主観的に書きます。自己分析が客観的に希望的な意思が含まれると正確な自己分析ができません。
(3)市場分析
転職は年齢層によって市場要求が異なりますので、”シニア層或いは60歳定年退職転職者”の市場を分析します。
転職サイトなどでは”年齢、職種、給料”の3つを定義しているところが多く、他にももっと項目があり、”企業側の分析”と”自身の分析”に2分されます。全項目を調査分析する必要はなく、自分に必要な項目だけを納得いくまで分析してみましょう。
<企業側>
<自身>
(4)転職サイトの調査
転職エージェントは、転職者と企業の間にたち双方の条件をマッチングして紹介するサービス業です。エージェント会社のスタッフと面接することで、履歴書や職務経歴書、面接の方法、日程の調整など幅広く対応してくれます。
求人広告を掲載する企業が成果報酬型で費用を支払っているので、転職者は何件でもいつまでも無料で利用できますので、自身の情報、希望条件などにより複数の特徴ある転職エージェントに登録することをお勧めします。
私の場合は情報量の多い大手企業1社、中規模企業1社、専門性の高い企業2社に登録しました。転職サイトの選び方は以下のように 7つに分けられ、”転職者の年齢別求人を強調している”、”求人数の多い転職サイトを選ぶ”、”希望する業界職種に強い転職サイト”を優先して転職サイトを選びました。
4、60歳定年退職者のスキルとキャリアを形にする
1-3項を行うことで転職に向けた全体設計ができ、絞り込みができたと思います。これで”迷子になり心が折れて”しまうこともないので、この項目では絞り込んだ内容を”形”にしましょう。
(1)職務経歴書の作成
企業が定年退職者や年齢不問条件にて募集する目的は、即戦力として活躍してもらいたい業務が既に決まっていて、適材適所の選考基準は若い世代の転職者よりもはっきりしていますので、企業が求める人材を逆算して職務経歴書を作成します。
職務経歴書を作る時に最も頭を悩ますのが成果や実績です。採用担当者に職歴を強くPRするためには”抽象的な表現ではなく、数値などを交えて具体的に伝えること”とされていますが、そんな正確な数値は覚えていないし、業務が数値で表現できるものはなかった!。数値或いは非数値での成果や実績の記載実例を説明します。
(2)職務経歴書と履歴書にはテンプレがあります
”経営理念と行動指針”、”社員のインタビュー記事”、”中心事業と新規事業”、”会社沿革と会社情報”を調べた情報の中心に自分を置き、私がこの企業の採用責任者だったらどんな人材を求めるか?人材像を仮説し対象は自分ではなく企業目線にします。
転職者の約70%が異業種転職をする時代で決して珍しいことではなく、多くの人が異業種の仕事を探していますので”なぜ応募すしようと思ったか?、どのような思いで応募したか?、応募して活躍できる根拠(活かせるスキル)は何か?”が大切なポイントになります。
5、転職エージェントは60歳定年退職者の味方です
いろんな転職サイトを見て無料登録すると、求人情報がたくさん閲覧でき、つい早く決めたい!そんな気持ちが出てきますがそこは少し我慢して急がば回れです。
自分自身を見直し”私はどんな人材でどんな業界、業種、企業に転職したいかをはっきりさせるためには”アルバイトでも良いので1日も早く職に就きたい、スキルやキャリアを活かせる企業へ転職したい、スキルやキャリアに関係のない異業種へ就職したい、時間をかけて(給料などの待遇面を考慮して)転職先を決めたい”から優先したいことを決めましょう。
履歴書や職務経歴書は自分の立つ位置を転職サイトのスタッフにわかってもらうためのもので、オリジナル書、定型を作り、求人企業の前に転職エージェントにアピールしましょう。
6、効果検証と修正
オリジナル(定型)の履歴書、職務経歴書で登録した転職サイトや配信されてくる求人情報が自分の希望する情報であれば修正の必要はありませんが、的が外れていれば、先にオリジナル(定型)の方を修正して、転職サイト側へコピペすることで、どの転職サイトにも同じ情報が配信されて把握しやすくなります。
メール、転職サイトとも1-2回/毎日は最低でも確認するようにしましょう。転職サイトの機能で”スカウト”や”メッセージ”があり、企業から次のステップへ進みたい連絡も入りますので当日何らかの回答をするようにします。
7、徹底解説、60歳定年退職者の転職面接心得
一般的な流れは、企業からのメッセージ→履歴書、職務履歴書を送付→面接(ウェイブ/対面式)日時調整→面接→内定となりますので、いつ面接があってもよいように心構えをしておきましょう。やっと掴んだ面接チャンスを成功させるために、シニア層が強い”再現性と継続性とその根拠”について実体験を交えながら説明します。
職務経歴書を見れば、長期間で確かな根拠を記載していますが全てをダラダラと説明することは避け、面接する企業が求める人材に焦点を絞りその根拠を主張します。
面接が始まり、採用担当者から”では自己紹介を/自己PRを/あなたの長所をお願いします”と言われた時、それぞれは違う意味であり、使い分けることをオススメします。この使い分けができなければ、一生懸命説明するだけで的を得た表現ができません。
8、まとめ
60歳定年退職者が行う5つの事前準備は”自身の棚卸し、テンプレート、成果や実績の書き方、転職エージェント、転職面接心得”です
転職活動マーケティングの最終目的は、転職希望人材を採用したいと思う企業に採用してもらう仕組みやルートを作ります
スキルとキャリアを形にしたものが履歴書と職務経歴書です
60歳定年退職者には強い履歴書と職務経歴書テンプレがあります