What News→→→11月30日掲載!!【シニア層転職の迷い徹底解説】60歳再雇用、転職迷いがあるのは当然!

【タクシー運転手試用期間報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了

タクシー運転手を目指す時に最初の関門が試用期間です。試用期間をいかに通過するかで正式採用後の運転手スタイルが変わってきます。どのような乗務状況で実際の売上はどれくらいか?複雑な都内の経路をどうやって乗務するのか?その後の正式採用後にどのように繋がっていくのでしょうか?

実は自分から何か特別なことをやらなければいけないことはありません。健康管理と丁寧な安全運転の先に自然と結果がついて来た感じです。

なぜなら新人運転手ですから我流というのものはありません。自分は新人運転手だ!という自覚が強ければ強いほど、指導内容に耳を傾けることができ、あっという間に試用期間3ヶ月が修了します。

私は事前研修と検定合格2日後の1月15日から某営業所に配属され試用期間が始まり予定通り4月15日に正式採用になりました。ここでは、実際にどのような試用期間を送ったか?について説明します。

目次

1、タクシー運転手研修期間の売上、達成率の推移

研修期間3ヶ月間の売上金額/月、保証給への達成率/月です。この結果が良いかどうかは別として、未経験者60歳転職者として3ヶ月間の試用期間での実績です。その詳細は以下の2−4項目で説明致します。正式採用への合格基準は”無事故、無違反、クレーム無し”だけが知らされていて、特に売上や達成率へのノルマなどは課せられていません。

転職サイトなどでよく見かける”月収80万以上も可能”というのは、研修3ヶ月目売上の約3倍の売上が必要になり、この時点では”そんなことできるのか?”が正直な感想でしたが、以降乗務経験を重ねるに連れてわかったことは300人規模の会社でTop10の方々は”月収80万以上を実現”できていました。まさに超人!達です。

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:賃金の推移

引用元:令和4年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況

60歳-64歳の給与は平均約291,000円、年齢とともに体力や集中力の影響を受け売上は減少傾向です。売上に換算すると約650,000円(税込)です。自動車運転手業界ではバス、大型貨物、全国平均と比較して最安でしたが、近年の人材不足の影響もあり待遇が改善されています。

”やればやるだけ稼げます!”というタクシー運転手キャッチコピーは年齢的に50歳くらいまでと言えます。60歳以降の転職者は売上重視よりも安全運転、無事故、無違反で長く楽しい乗務ペースを作りましょう。

2、タクシー運転手試用期間1ヶ月目

(1)研修内容(座学)

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:研修

座学研修日程は所内の掲示板に張り出され、未受講のものを各自が一つ一つ受講していき、受講すれば指導員から修了印をもらいます。

約30分/研修(1項目)くらいで約2ヶ月で全項目を修了できます。この配属後研修はタクシー会社によって内容は異なりますので、面接の際にしっかりと聞くことをお勧めします。

流石に”いきなり乗務してください!”ではなく3日程度座学研修後はロッカーでの着替え→アルコールチェック→名札、配車確認→乗務証、配車台帳→点呼→出庫、帰庫→洗車→納金作業の一連のルーチンの説明後に指導員同乗後、単独での乗務開始となります。

(2)指導員同乗

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:同乗指導

いよいよ単独乗務を想定した”指導員同乗”です。出庫後の5-6時間は”空車”にして、首都高速から羽田空港出発への送り方、芝、新橋、銀座、六本木、渋谷、新宿方面など主要で難しいエリアを指導員が運転し、その後運転を交代しOJTとして一連の業務を経験します。

事前研修で習ったことばかりで理屈では分かっていますが、実際に乗務するとできないことばかりです。以下の15項目がOJT時に体験した内容です。

1、点呼〜出庫までの業務の流れ
運転手の業務のほとんどは車の中で自己管理で完結できますが、点呼から出庫までの業務は唯一組織の中で会社側とコミュニケーションができるものです。一生懸命頑張っている姿勢を会社へPR、不安なこと、失敗成功など共有することは存在感と仲間意識を作る大切なことです。
2、タクシー車両としての走り方
複数車線を走る時は歩道側に停車している車両があり、追い越しながら進むのはかなり面倒です。しかし歩道に人が多い時はこの追い越しながら進むというのがタクシーの走り方です。面倒がって中央車線などを走っていては、手上がっても歩道側車線に急には車線が変更できませんし、無理すると接触事故の大きな原因になります。
3、交差点などでの右左折の仕方
左折する時は後方からの自転車、バイクの有無を確認しながら左折します。また横断歩道で立っている歩行者と車両の距離は十分に取ります。右折時は”ショートカット(交差点中央の手前から早めに右折を始める)”はせず、対向車の有無を確認しながら交差点中央から右折します。
4、信号機のない横断歩道は絶対歩行者優先
歩行者や自転車が横断歩道に立っている時に通過すると”歩行者妨害”になるので、一旦停止して横断してもらうようにします。白バイ、お巡りさんが見ている場合は”渡る気配がなかった”は通過理由にはならなく、違反切符を切られます。
5、手上げのお客様の見つけ方
一番の驚きは、こんなに路肩に人がいるのに手上げしそうなお客様を見つけることができないんです。普段は手を上げる側であり簡単だと思っていましたが、運転しながら見つけるのがこんなに難しいとは思いませんでした。指導員が”あのお客様が手を上げるので左斜線を速度を落として走ってください”と言われると本当に手があがります。
6、乗車〜降車まで一連の業務
お客様の平均乗車時間は一部の長中距離を除き約16分間で、一期一会の仕事と言われます。その間に迅速に移動するためには運転手もお客様も快適でなくてはいけません。必要以上に気を使わず、失礼にならず、自然で、丁寧に運転をするための接客方法(基本コミュケーション)がお客様を守り運転手も守ることです。
7、休憩の取り方(コンビニ、路肩パーキング、公園など)
休憩は安全運転を継続するために大切なことです。同じ休憩をするなら飲食と合わせてコンビニの駐車場、仮眠などと合わせて路肩パーキングや公園を上手に使い分けます。エリアによってはトイレや喫煙場所がなかったり、駐車禁止であったり、乗務継続に便利な場所でなかったりします。規則で12分間以内の場合は休憩時間にならず記録上は過剰運転になり社内ペナルティになります。
8、タクシー車両が自車の前後に繋がった場合の回避目的と離脱方法
タクシーが数台連なり走行すると、1台目に乗車チャンスがあり2台目以降はそのオコボレくらいしかチャンスはありません。そこで前の車が直進するならどんな脇道でも迅速に右左折し離脱し先頭を走った方が手揚げのお客様を見つけるチャンスになります。右左折して離脱できなければ、速度を落とし、前のタクシーからできる限り距離をとります。お客様はどんなタイミングで歩道に出てくるかわかりません。そのタイミングが車間距離です。
9、乗務場所、降車場所、時間、料金の記載の目的と記録の仕方
乗務記録は場所、時間、性別、料金、天候など日々の情報を蓄積し、一定期間毎に見直したり、休憩時間中に過去の記録を見直すことで、お客様がタクシーを利用するのは偶然ではなく必然で、規則性があることがわかり、数ヶ月後から即使える自分だけのガイドブックになります。他に広く複雑な道路事情もお客様を快適にお送りする経路を覚えるためにも有効な情報です。
10、交差点など停止時で先頭を取るのは必須
交差点などに止まる時になぜ先頭を取らなければいけないか?その取り方はどうすればいいのか?お客様は横断歩道を渡ってきながら見つけるタクシーは先頭に止まっているタクシーです。また、先頭で左折するときに路肩に沿って左折することで更に手上げのお客様を見つけるチャンスは増えます。
この先信号や交差点だと思うと、速度を落としたり、路肩により後ろの車を先に活かせるような工夫をしながら、青色から黄色に変わった途端に徐行し先頭で止まります。このタイミングが早すぎると後ろの車に迷惑をかけるし、遅すぎると追い抜かれたりされ、なかなか先頭が取りにくくなります。
11、乗車から降車までの基本コミュニケーション
親切丁寧な接客なことは当然ですが、社内事故やトラブルが発生した時に基本コミュニケーションができていれば運転者の非はなくなりますので、運転者を守る魔法の言葉です。基本コミュニケーションについては【保証給付きサポート研修】配属後3ヶ月間の実践研修で好スタート確実で詳しく説明していますのでそちらをご覧ください。
12、Uターンできる公道の見分け方
Uターン禁止標識以外の公道で、お客様から言われUターンする時は最大の注意が必要です。できればターンバック、右左折してUターン方向に戻ることをお客様に了解を得た方が安心です。お客様も今の場所がUターンできるかどうか?標識をずっと見ている訳ではないので、言われるとおりにUターンして白バイなどに止められても運転者の責任となり、継続運転できないことでお客様からクレームをもらったりします。
13、給油場所(ガスステーション)の確認
各タクシーは出庫時には満タンになっていて300-350km程度走行できます(最長運転距離360km以内規則あり)。新人のころは250km 程度しか走行しないので満タンで出庫し給油して帰庫すれば良いのですが、乗務半年頃から”ロング(片道50km以上)”と言われる嬉しいお客様をお乗せできるようになり、日によってはロングやミドルが連続したりすると、乗務途中で給油の必要があり都内の給油場所を予め利用し覚えておきます。
14、料金支払い(現金、カード、チケットなど)を車内で迅速に行う
基本コミュニケーションの中に含まれる社内での清算業務ですが、現金、カード、交通系カード、PayPya、クーポン券、タクシーチケットなどいろいろあり、支払い方法を確認し→お客様が支払い→領収書を発行する業務を迅速(1分程度)にできなければいけません。
15、帰庫時の駐車場所→洗車→アルコールチェック→納金(料金精算)
特に洗車は、1乗務安全運転できた感謝、次の運転手へ気持ちよく渡したい気持ち、自分の知らない間に車両に傷、ヘコミはないか?そんな気持ちで丁寧に洗車します。中には有料で業者に洗車を依頼する人もいますが、命を守ってくれた車両ですから急用などがある時以外はいろんな気持ちを込めて自分で洗車しましょう。

指導員の説明では”同乗指導は実際に公道を走り、お客様を乗せる緊張感と責任感を体験することが目的で何かを習うものではないんです”まあ、そう言われればその通りですが、明日から一人で何ができるんだろうと不安だけが記憶にあります。

(3)乗務状況トピックス

隔日勤務13勤務のうち3日程度が座学研修+1日(指導員同乗)=9乗務を単独乗務しました。指導員同乗のたった1日で何ができたか?ではなく何もできなかった不安が緊張感を更に強くし初乗務に日を迎えました。

初乗車のお客様

池袋から文京区方面に向かった時に手が上がり”本郷三丁目交差点まで”だったことを今でも覚えています。当然経路も分からず、お客様に教えてもらいながらなんとか目的地付近まで着いたところで”初乗務は大変でしたね、これどうぞ”と言われ飴と1000円のチップを頂きました。これは本当に嬉しかったです。

新人で、、、行き方をお教え頂けませんでしょうか?

”道が分からなくて、覚えるコツはお客様に教えてもらう”ことは本当です。お客様の大半はタクシーをよく利用する方なので、タクシー運転手より経路をよく知っています。知らないのに知っているフリ、何となく知っている道だと思い結果間違えてしまうよりも、”新人である、、、”、”この辺の道はよく分からないので、、”など素直にお客様に教えてもらいます。

”申し訳ございません新人です、、”の基本コミュニケーションはよく使っています。知らないことは恥ずかしいことではなく、知らないことでお客様に迷惑をかけることのほうが、プロ運転手として恥ずかしいことです。

お客様によっては”なんだ新人かぁ、、なら降りるよ”と言われることもありますが、1回/月あるかないか程度です。そうであれば、気持ちよく乗務できたほうがいいです。

私は初乗務の時もそうであったように、何となく覚えている経路も含めて、現在でもこの基本コミュニケーションはよく使っています。走りながら信号で止まる度にナビに入力すれば、お客様の行かれたい場所がナビに表示され確認できます。お客様によっては”あ?ナビに入れてくれたんだ、ありがとう”と逆にお礼を言われる時もあります。

明治(めいじ)は渋滞するので外西(がいにし)から青山通りで表参道

明治とは”明治通り”のことで、外西とは”外苑西通り”のことですが、乗り慣れたお客様は経路を省略して説明されることがあります。新人運転手にとっては省略されない名称の経路も分からないのに省略されればもっと分かりません。分からなくて経路確認できなければ勇気を持って出発しないことも大切な選択肢です。それで、降りられ他のタクシーに乗られるのも仕方がないことです。タクシーは頑張る気持ちは大切なことですが、頑張ることとお客様に満足してもらうことは同じだとは限りません。

このお客様は”新宿5丁目東”の手前から乗車だったので、行き先を確認しようとすると”急ぎだからとにかく出て”と言われ、中途半端なまま出発したところ、悪夢が始まりました。靖国通りから明治通りを右折したところで”違う!まっすぐ行って外西(がいにし)を右折だよ!”そこでナビを見ながら新宿通りを左折すれば外苑西通りに曲がれると思い、しばらく直進すると、何と新宿通りと外西(がいにし)との交差点は右折禁止でもう頭が真っ白になりました。中途半端な経路確認前に出発したことが次から次へと裏目に出てしまい、大迂回することになりお客様から大激怒を頂きましたが、脂汗を流しながら頑張ったことが伝わったのか?クレームにはなりませんでした。

豊島区、新宿区をグルグル、行ったり来たり

元々地理感があった豊島区と新宿区エリアを中心に乗務しました。お客様が乗車され違うエリアに行っても”空車”にして戻って来たり無駄な時間関係なく乗務しました。

明治通りに交差する目白通り、新目白通り、早稲田通り、大久保通り、職安通り、靖国通り、新宿通り

青梅街道に交差する山手通り、中野通り、環七通り、環八通り

22時以降は新宿歌舞伎町で手上げのお客様を探す

(4)売上結果

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:売上結果

1ヶ月目(9乗務)の売り上げ
約230,000円(消費税込)

乗務毎(1日)の平均売り上げ
約25,500(消費税込)

タクシー会社による歩合制の算出方法によりますが、○○タクシーでは最低売り上げが520,000円/1ヶ月間(消費税込)だと言われいたので、最低売上への達成率が約44.2%、まだまだ先が遠い!って感じでした。

○○タクシーの歩合率は50%で算出すると大体の支払い給料分になります。実際はもっと細かく設定されていて、乗務日数に応じて55%、60%と歩合比率が増えるような複雑な計算式になっていましたが計算しきれないので、誰もが50%で概算を計算してました。以下に1ヶ月の売上から給料を計算します。

約230,000円(消費税高速代込)-10%(消費税:23,000円)=207,000円
207,000×50%=約103,500円←この金額が1ヶ月目の給料ですが、保証給の400,000円が支払われますので大きな違いです。

(5)保証給に対して達成率

保証給支払い:400,000円

使用期間の3ヶ月間は売り上げ結果に関係なく支払われる保証給です。
ここで保証給400,000円の給料を得るには1乗務当たりどれくらいの売上を上げなければならないか以下のように計算できます

毎月(13乗務)売上(消費税込):880,000円
乗務毎の平均売り上げ:約67,700円/1乗務売上

880,000円-80,000円(消費税10%)=800,000円
800,000円x50%=400,000円

試用期間1ヶ月目の保証給への達成率は800,000円/207,000円=約25.9%

3、タクシー運転手試用期間2ヶ月目

(1)研修内容(座学)

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:研修

2ヶ月目の後半にはほとんどの座学研修が修了しますが、2ヶ月目で大きく変わることは”アプリや無線での迎車業務”です。事前研修でも研修をしましたが、これが習うのと慣れるのは大きな違いがあり大変でした。

新人点呼室に実際のメータとナビがあり、それで何度も練習しますが、メータだけの操作は”空車、実車、迎車、合計、支払い”の操作だけ難しくはないのですが、ナビの操作が加わると一気に複雑になります。

(2)乗務状況(アプリ、無線迎車開始)トピックス

1ヶ月目は手上げのお客様だけをお乗せし、2ヶ月目からは手上げとアプリ、無線迎車でお客様をお乗せするようになり一般運転手を同じ乗務内容が始まります。2ヶ月目の乗務はアプリ、無線迎車に慣れるための1ヶ月間です。

Goアプリでの迎車

お客様がスマホの”Goアプリ”で迎車要求すると、付近にいるタクシーを優先して選び一斉にナビに表示され、他の運転手より早く”受注スイッチ”を押すことで受注できます。手上げのお客様を探している最中にナビ上に表示され、10秒間のカウントダウンが表示される間に”受注スイッチ”を押さなければならなく一歩間違えれば前方不注意です。

お客様を迎車するまでの時間が実時間よりかなり短い

”受注”できれば、ナビには迎車ルートが表示されるのでルート通りに向かうわけですが、これがまた大変です。自分のタクシー位置とお客様迎車位置は迎車ルートでの所要時間ではなく最短の距離を結んだ直線での距離から所要時間が表示され、お客様のスマホにも表示され、渋滞などなく運が良ければ時間内に迎車到着できるものです。

Goアプリ迎車を10秒以内で操作できなければペナルティがある

Goアプリ迎車がナビ上に表示しないのは”回送と実車”時だけで、”空車”時には遠慮なくナビ上に表示されます。ナビの音量を下げていて、信号待ちや手上げお客様を探しているとついつい見落としたり、迎車乗務が慣れない時は迎車を受けるのが嫌で(本当はNG行為ですが、、)わざと9秒くらいまで待ち”受注スイッチ”を押し、他のタクシーに先に取ってもらい受注できなかったことにしてました。

迎車前にお客様位置、ルート確認をしないと迎車ルートに迷う

乗務に慣れてくると、運転しながらお客様情報を確認し迎車ルート通りに迎えますが、慣れるまでは安全のために、Go迎車を受注すると、一旦路肩に止めて迎車ルート、お客様位置を確認して再出発しないと、右左折が必要な交差点を過ぎてしまったり、大きく迂回をするようになり、結果、迎車までの時間を大きく過ぎてしまいます。また狭路や複雑な路上で待たれるお客様の位置がナビ上でズレていたりし、到着したのにお客様がいないという状態もあります。

スマホでの迎車

これは主に電話で迎車を予約された時の迎車で、スマホの専用アプリに表示され、ナビと同じように”受注スイッチ”を他タクシーより早く押すことで受注できます。7インチ程度のナビでもスムーズな操作ができないのに、スマホなどの小さな画面ではもっと難しくなります。タクシー会社によってはスマホを使わずにナビ上にアプリ、無線操作が合わせてできるような会社もあります。

(4)売上結果

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:売上結果

2ヶ月目(13乗務)の売り上げ
約410,000円(消費税込)

乗務毎(1日)の平均売り上げ
約31,500(消費税込)

最低売上金額への達成率=520,000円/410,000円=78.8%

実際の売上金額から給料を計算=184,500円
 410,000円ー10%(消費税:41,000円)
 =369,000円x50%=184,500円←本当はこの金額が給料になります。

(5)保証給に対して達成率

保証給支払い:400,000円
使用期間の3ヶ月間は売り上げ結果に関係なく支払われる保証給です。

保証給への達成率は800,000円/369,000円=約46.1%

会社からノルマは課せられませんが、”保証給”に対して自分がどのくらい達成できたか?自然と計算するようになり、良い意味でのプレッシャーとなります。正式採用される基準にも保証給に対してどのくらい達成しているか?評価対象になると後で聞きました。

4、タクシー運転手試用期間3ヶ月目

(1)研修内容(座学)

3ヶ月目には研修内容は全て修了していますので、新人点呼後即出庫します。

(2)乗務状況トピックス

1ヶ月目(保証給に対しての達成率:25.9%)
2ヶ月目(保証給に対しての達成率:46.1%)

どうすれば売り上げを増やせられるか?を考え以下の4つのことを意識して乗務することにしました。

得意不得意なエリアではなく、お客様が降車された場所から連続乗務をします。
乗務期間中はアプリ、無線迎車を積極的に受けます。
割増時間帯(22時から5時)は繁華街を中心に乗務します。
朝方の6時以降の2時間は住宅街を中心にアプリ、無線迎車を中心に乗務します。

(3)売上結果

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:売上結果

3ヶ月目(13乗務)の売り上げ
約620,000円(消費税込)

乗務毎(1日)の平均売り上げ
約47,700(消費税込)

最低売上金額への達成率=520,000円/620,000円=約120%
実質売上金額から給料を計算=184,500円
 620,000円-10%(消費税:62,000円)
 =558,000円x50%=279,000円←この金額が給料になります。

(6)保証給に対して達成率

保証給支払い:400,000円
使用期間の3ヶ月間は売り上げ結果に関係なく支払われる保証給です。

保証給への達成率は800,000円/558,000円=約69.8%

4、タクシー運転手試用期間3ヶ月間で分かった7つのこと

(1)降車位置から連続乗務することで無駄な時間が削減でき売上が増加します。
(2)乗務のベースはアプリ、無線迎車を中心にしながら手上げのお客様を探す視野を持つこと。
(3)22時から5時までの間は繁華街で積極的に手上げのお客様を探す。
(4)保証給の400,000円を上げる乗務ペースは正式採用後も自身の売上の基準になる。
(5)時給でいくらになるか時間毎に推移を管理すると当日のペースが掴める
(6)”基本コミュニケーション”はお客様と自分を守る盾になる。
(7)頑張る!は売上を増加させる意味ではなく、安全運転、無事故無違反で帰庫すること。

5、タクシー運転手試用期間から正式採用

(1)正式採用へのプレッシャー

3ヶ月目の後半10乗務目で正式採用の内示をもらえます。残り3乗務は無事故無違反、無クレームなら正式採用です。内示をもらった以降の3乗務は妙なプレッシャーがありました。特に最終日の13乗務目は指導員からも”本当はいけないことですが1万円でいいので売上があれば休憩か帰庫してもいいよ”と言われるほどでした。

(2)正式採用授与式と労働組合説明会

無事3ヶ月間の試用期間を終了すると正式採用です。同じ時期の新人運転手と合わせて簡易的な授与式があり、名札を返却し社章をもらいます。その後労働組合についての説明があり任意で加入するかしないか?を決めます。

毎月の組合費も当然必要ですが、一種の保険みたいなものです私は迷うことなく組合員になりました。一般企業ではほとんどの社員が組合員になりますが、この業界は加入率は約50%です。

(3)正式運転手として乗務

試用期間のルーチンから解放されこれからは自由に乗務できる!と思うとホント嬉しかったことを覚えています。しかし正式採用されるということは、乗務の管理や責任を全部自分で負わなければならないので、社員であり個人事業主のような立場になります。

給料を増やすためには、乗務エリアの開拓、曜日や時間帯によりエリアの攻め方は自分で考え展開しなければなりません。免許証は自分のものを担保にしていることは変わらないので、大きな違反、事故などがあれば翌日から乗務停止になり収入が途絶えます。

会社側は乗務に対して管理するだけで、売上、安全管理、健康管理は情報共有はしますが、全て自己管理です。”タクシー運転手は命をかけた仕事”だと改めて感じました。その仕事を楽しく長く続けられるかどうかは、面接基準の”人間性”に関係し、本人の人間性=自己管理力が大切なポイントになります。面接時に重要視される人間性については【タクシー会社面接人間性重視】親切丁寧な対応にはワケがあるで詳しく説明していますので詳しくはそちらをご覧ください

(4)”不安なことは何か?”研修で解決できたか?

道や地理に不慣れは解決できたか?

お客様の言われた目的地(建物、交差点など)がわからいことへの不安について。どの新人でも持つ不安で、”基本コミュニケーション”をしっかりとして、お客様に教えてもらいながら一歩一歩覚えていくしかありません。ナビはあくまで目安であり、お客様の希望する経路ではないことを理解して使います。

お客様対応の不安は解決できたか?

平均乗車時間16分間で一期一会の仕事のため、全部のお客様に合わせることは無理です。”基本コミュニケーション”を行い、迅速に丁寧な対応を心がけた結果、お客様が不満に思い下車し乗り換え、クレームがあったとしても100%運転手の責任ではなく、今後の経験値で補えっていくこだと割り切ることです。

運行スケジュールと収入のプレッシャー

超過運転にならないように、十分な休憩を挟んだ自分なりに乗務スケジュールを組みます。それが他の運転手と大差があったとしても、タクシー運転手はマラソンランナーと同じで、無理をしない範囲での最高の売上を目指します。タクシー運転手にとって”頑張る!”とは毎回の乗務を安全運転で無事故、無違反で帰庫することです。

6、まとめ

事前研修は運転手として必要な知識をつけ、試用期間は実践に必要な経験を積むことです。そのカリキュラムはタクシー会社によって違いがありますので、研修内容も転職先の選択材料になります。

試用期間は”自分は未経験者である謙虚な気持ちが大切です”その態度が指導員を本気にさせ丁寧に教えてくれるきっかけになります。

試用期間の1−2ヶ月間は売上を気にしないでいろんなエリアを運転し広く浅く経験できる唯一の期間です。

アプリ、無線迎車を中心に手上げのお客様を見つける視野と習慣が売上を増加させる方法です。

新人だから持つ不安は試用期間に経験しただけで解決できるものではありません。そのための魔法の言葉(基本コミュニケーション)はいつまでも使えるお客様と自分も守る盾になります。

タクシー運転手の”頑張る!”の意味は、売上を上げるではなく、毎回の乗務を安全運転で無事故、無違反で帰庫することです。

【試用期間実績報告】乗務内容、売上、無事故無違反で修了するまで:アイキャッチ画像

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

目次