シニア層が新しい職場で働くことは、経験を活かす素晴らしい機会です。一方で”新しい職場環境で馴染めるかな?”、”若い人たちとうまくやれるかな?”といった不安を感じることもありますよね。この不安を和らげ、実際に活躍するために必要な具体的なコツを、5つに絞りお届けします!実際の体験談を交えながら、新しい職場でのスタートを成功させるコツをぜひチェックして試して見てください。
1、新しい職場でうまくやれるコツは、自分から“柔らかい心”
新しい環境で”何となくよそ者感がある”と感じるのは当然のことです。でも、その壁を越える行動を焦らず、まず相手を知ることから始めましょう。以下の3つのポイントが鍵になります。
(1)先ずは観察
聞き役に徹する 新しい職場では、自分のことを話すよりも、まず相手を見て、話をよく聞くことが大切です。”どんなふうに仕事を進めているのかな?”、”困っていることはないかな?”などの内容にきっと過去の経験が役に立つ話題があるので、先ずは観察、次に話しを注意深く聞きましょう。
(2)暗黙のルール
職場のルールや文化を理解する どんな会社にも規則やマニュアルがあります。更に”職場の暗黙のルール”もあります。例えば、休憩時間のちょっとした時間、飲み会の席順、メールの書き方など、細かいことを積極的に質問してみましょう。その姿勢が周囲には”ウチの会社を理解しようとしている”と前向きな姿勢に受け取られること間違いナシです。
(3)話題の中にしつこいくらいに名前
相手の名前を覚える 1つの話題の中に相手の名前を2〜3回呼びながら話すだけで、相手との距離感がぐっと縮まります。日本人どうしは主語や”○○さん”は省略しちゃいますね。これを違和感があっても”○○さん”を2〜3回言います。相手は”何度も名前呼ばれてしつこいなぁ”とは感じなく、”自分の名前を覚えようとしている”と好感が伝わります。
(4)実際の体験談
長年務めたメーカーを退職しIT業界へ転職しました。しかし、新しい職場では同僚の多くが20~30代で、スピード感溢れる働き方に圧倒され、”自分はついていけるのかな…”と不安を抱えていたところ、、、思い切って同僚に声をかけました。
”みんなの仕事の進め方をもっと知りたいんだけど、教えてもらっていい?”この一言がきっかけで、若手社員たちは自分たちのやり方を教えてくれるようになりました。”聞き役に回ると、相手も話しやすくなるんだと気づきました”。
引用元:新しい職場で不安なことは?2024年最新動向ランキング
2、新しい職場でうまくやれるコツは学び直しの優先順位と仲間
(1)優先順位をつける
新しい職場で必要なスキルに対応するための学び直しは、シニア層には大きなチャレンジで決心が鈍り腰が重くなるかもしれません。でも、いくつかのステップを踏めば、意外とスムーズにスキルアップが可能なんです。
優先順位をつける
すべてを完璧にこなすのは若手でもシニア層でも無理ですよ。まず、必須か選択か?急ぐか?急がないか?に分けて必須で急ぐものに集中しましょう。たとえば、エクセル基本操作や集計と分析、使ったことがないソフトの使い方など、必要最低限のものから始めます。
(2)初心者に最適な動画利用
無料の教材を活用する。最近は、YouTubeや無料のオンライン講座でスキルを学べます。”〇〇のやり方、初心者でも大丈夫〇〇”と検索すると、たくさん利用できる教材が溢れていますので、基本知識の復習とか新しいものの導入編までなら十分です。目的はわからないことをわかることです。
(3)職場仲間に教えてもらう
仲間に教えてもらう。職場の若手社員に”教えてもらえませんか?”とお願いするのも一つです。教える側も、自分のスキルを再確認する機会になるため、快く引き受けてくれることが多いですね。誰かに聞かれて嫌がる人ほど持つスキルに不安な人で中にはいらっしゃるかもしれませんね。そんな時は深入りせず、”また、お聞きしますので相談に乗ってください”程度にし他の人を探します。動画などでわからないことがわかっっていれば、聞きながら知識を積み上げていくだけです。
(4)実際の体験談
30年以上勤めた営業職から製造業へ転職しました。ところが、新しい職場では技術的な知識が求められ、”わからないところがわからない”初日から頭が真っ白になったんです。
そこで家に帰り始めたのが、無料の動画講座や記事を活用し、仕事で使う基礎的な知識をピックアップし独学で学習し、職場で尋ねる姿勢作りを目標にしました。”最初は恥ずかしくて聞けなかったけど、毎晩1〜2時間を3ヶ月間続けて、わからないことは現場で聞くことで加速度的に理解できました。
わからないこともわからず、全部教えてください!では相手も流石に嫌がりますが、最初の一歩さえ踏み出していれば、頑張っている人に協力しない人はいませんね。
3、新しい職場でうまくやれるコツは健康第一!元気が出る体の整え方
(1)健康管理は基本から
新しい環境に入ると、気付かないうちにストレスが溜まっていくものです。これを解消するために、新入社員の頃を思い出して以下の健康習慣を取り入れましょう。
○十分な睡眠を取る
○適度な運動やストレッチをする
○バランスの取れた食事を心がける
(2)実際の体験談
人材不足業界の一つ介護職に転職後、慣れない夜勤もあり体調を崩すことが増えました。”若い頃と違って、一度疲れが溜まると全然取れない”と悩んでいたんですが、あるとき友人の勧めでウォーキングを始めました。
ウォーキングは散歩程度から始め、徐々に歩く速さを早くして、その後距離を伸ばしていき、平日は1〜3日程度、都合が悪い時は無理をせず休み、週末は土曜日か日曜日どちらかをウォーキングし、今では週末は10km歩けるようになりました。
その結果、食欲がわき、熟睡度が上がり、体力が回復したことで精神的にも前向きになれました。”仕事が忙しくても、自分を大事にする時間を作ると不思議と頑張れる”ものでウォーキングしている時は”今日はいい天気だなー”とか”来週は○○の予定だった”とか頭の中をフラットにできることが最高です。
4、新しい職場でうまくやれるコツは人とのつながりを大切に
(1)笑顔に勝るコミュニケーションはない
職場での信頼関係を築くには、何気ない小さな行動が役立ちます。新入社員の頃は誰もできた以下のコミュニケーションです。今もきっとできますよ。笑顔で挨拶をする シンプルなことですが、笑顔は相手の印象を大きく変えます。
”相手は自分を映す鏡”だと言われますので、いつも明るい笑顔にはきっと明るい笑顔が返ってきます。他に笑顔にはいろんな効果があるのをご存知でしょうか?”スマイル0円”どこかファーストフードのキャッチコピーですね。
○脳の働きが活発になる
○記憶力がアップする
○認知症の予防に効果がある
○心が前向きになる
○新しいことに挑戦する気力が湧いてくる
○自律神経が安定する
○血行が良くなる
○緊張で強ばっていた筋肉がほぐれる
○内臓にもよい影響を与える
○気分を引き上げる「β-エンドルフィン(快感ホルモン)」の分泌が一気に高まる
(2)共通話題を探す話しかけ
共通の話題を見つける 趣味や最近のニュースなど、話しやすいテーマを振ってみましょう。自分を知ってもらうより相手をすることで会話が広がります。”アイスブレく(そのまま訳すと「氷を壊す」という意味ですが、ビジネスシーンにおいては「緊張感で氷のように固まった雰囲気を和ませるために行うコミュニケーション方法」)”と言って話の切り出しは口下手の方にも簡単にできる以下の方法が効果的です。私も営業の場とかで今でも使っています。ぜひ試してみてくださいね。
興味や背景を共有する
○趣味(映画、音楽、読書、スポーツ)の話題
最近の経験(旅行、イベント、面白かったこと)
好きな食べ物やレストラン(居酒屋、焼肉、日本料理 )
DIYやアウトドア
ゴルフや釣り
○現在の状況に関連した話題
天気や季節の話題
SNSなどの情報
プロ野球やサッカー
近所のトピックス
○学びや知識の共有の話題
日本の文化や歴史関係
デジタル機器(スマホ、PCやガジェット類)
健康
仕事に役立つ独学
○簡単に試せる質問
最近面白かったことありますか?
どんな食べ物が好きですか?
この前の休日は何をして過ごしましたか?
いつか挑戦してみたいことってありますか?
切り込めたら”相槌”で膨らます
さ:さすがですね
し:知らなかったです
す:素晴らしい
せ:センス/感覚いいですね
そ:そうなんですか?
せっかく切り込めたのですから、上手に相槌を打って次の話題に繋げたり、話を膨らませると共通話題が尽きなくなりますよ。質問を繋げることで、相手に関心を持っていることを示すことができ、同時に相手から好意を抱いてもらいやすくなります。また、会話はキャッチボールなので、きっと相手とスムーズな人間関係を築けます。
(3)ありがとうは自分と周囲を巻き込む
小さな感謝を伝える ”ありがとう”を口にすることで、多くのポジティブな効果があり、相手との信頼感が高まります。どんな小さなことでも”ありがとう”の言葉の力は、個人から人間関係や社会全体にも広がるんです。以下に3つの効果を詳しく説明しますね!
心の健康に与える影響
”ありがとう”を口にしたり感謝の気持ちを持つと、脳の反応:幸福感が高まり、ストレスが軽減される効果があるんです。脳は 感謝を感じると、脳内でセロトニンやドーパミンといった”幸福ホルモン”が分泌され心の安定に繋がります。感謝の表現は、自律神経を整え、ストレスホルモンの分泌を抑えると言われています。
人間関係の向上
信頼感の向上: ”ありがとう”と言われると、相手は自分が認められたと感じられ親近感が生まれ、ポジティブな連鎖として人は他の人にも優しくなろうとする傾向があります。これが人間関係をより良い方向に連鎖して行きます。
社会的な効果
感謝の言葉が行き交う環境では、コミュニケーションが円滑になり、チームの生産性が向上します。感謝の文化が根付いた社会は、利己的な行動が減少し、協力的な態度が増えるという研究結果もあります。
(3)実際の体験談
教育分野への転職後、緊張感もあり職場ではなかなか馴染めず、孤立しているように感じていました。しかし、ある日、職場全員が集まる朝礼で、思い切って元気よく”おはようございます!”と声を出してみたところ、周囲から笑顔で返事が返ってきました。
その後、同僚たちとの会話を増やそうと趣味の話を持ち出してみたところ、”釣りが好き”、”ゴルフ好き”など共通点が見つかり、話題が広がるように。その結果、プライベートでも仲間ができ、孤立感は無くなりました。”挨拶一つでこんなに変わるんだと驚いきました”大切なのは最初の一声なんですね。
5、新しい職場でうまくやれるコツは過去の知識を活かそう
(1)相手の意見を尊重する
長年積み上げてきた経験や知識は、新しい職場でも必ず活かせますが大切なのは伝え方です。押し付けたり、教えている意識ではなく、みんなで共有する意識がポイントですよ。
相手の意見を尊重する ”聞かれれば答える”を少しだけ変えましょう。若手社員の意見をまず聞いた上で、自分の経験談を控えめに半分程度話します。これにより、上から目線ではなく、「頼になる!」という印象を与えられます。ついつい、、聞いた内容以外のことを親切心から話してしまうと逆効果です。
(2)相手の意見との違いは相手に気づいてもらう
職場で何か問題があれば、先ずは相手の意見を聞きます。その意見を否定しないで自分の経験をもとに2-3種類「こんな方法もあるかも」と提案して相手に選択してもらうと、相手は自分の意見との相違点に気がつきます。
若手にアドバイスする際のコツやアドバイスを求めらると、解決策をストレートに説明しがちですが、相手には実例を交えて、「昔、こんなことがあったんだけど…」といったエピソードを交え、失敗談を笑って言い放てる器の大きさが説得力につながります。
(3)実際の体験談
長年の管理職経験を活かそうと思い、若手社員が多いIT企業に転職しました。”自分の知識が役に立つのか?”と不安を感じていましたが、若手社員が悩んでいるのを見かけた際、過去の経験をもとにアドバイスをしてみました。
”昔、似たようなケースでこんなふうに解決したことがあるけど参考になるかも、、”と切り出して、自分の失敗談や成功例を交えて話すと、若手社員たちは徐々に熱心に耳を傾けてくれました。特に成功談よりも失敗談には共感することが多かったみたいです。”経験を伝えるときはストレート的で押し付けにならないように、相手の意見を聞くのがコツ”と実感しました。
6、新しい職場でうまくやれるコツまとめ
まずは柔らかい心を持つことが大事! 周りの話をよく聞いて、名前を覚えて呼びかけるだけで仲良くなれます。
新しいスキルはちょっとずつで大丈夫! 無理せず、簡単なことから始めればきっと自信がつきます。
健康が何より大事! よく寝て、よく食べて、軽く体を動かすだけでも元気に働けます。
挨拶や”ありがとう”で人間関係は変わる! 笑顔で”おはよう”と言うだけで、自然に信頼が生まれます。
これまでの経験を活かそう! 押し付けじゃなくて、優しくシェアするだけで頼りにされる存在になれます。